左:東洋水産「麺づくり」 右:日清食品「日清麺職人」 どっちもおなじみのパッケージだが麺づくりが一回り大きい
かつては袋麺のみに用いられてきた「
ノンフライ製法」の技術ですが、最近はカップ麺でもノンフライ麺が多く出回っています。中でも、
東洋水産の「
麺づくり」は
最もよく売れているノンフライ麺として有名で、
マルちゃんの看板商品のひとつとなっています。
その一方で、即席麺界のガリバー
日清食品がその状況を黙って見ているわけがありません。日清からも思い切り「麺づくり」を意識した商品が出されていて、それこそが「
日清麺職人」なわけです。「麺づくり」も「日清麺職人」も、スーパーに行けば必ず目にする定番商品であり、概ね150円以下で買える安くて売れる価格帯なので、両社譲れない争いであることが容易に想像つきます。
では果たしてどちらがうまいのか?味も価格帯も真っ向から激突する両社の商品なので、お互いが独自性を出そうと必死に戦っています。ワタクシ若輩者ながらしっかり吟味し、まずは定番の味「
醤油」を比較したいと思います。
左:麺づくり 右:日清麺職人 並べてみると色と透明感がずいぶん違う
どちらも、鶏ガラのスープで、具(海苔2枚・メンマ・ナルト)も同じ、お互いがお互いをバキバキに意識している様子が窺えます。まさに真っ向勝負という感じです。ですが、実際お湯を入れて作ってみると、スープの色と麺の形状がずいぶん違います。
写真でも明らかですが、「麺づくり」のスープは黒く濁っているのに対し、「日清麺職人」のスープは明るい色で透明感があります。どちらも東日本仕様の商品なのですが、より関東っぽい醤油を前面に押し出しているのが「麺づくり」、関西っぽいダシを前面に出しているのが「麺職人」なのでしょうか。会社の拠点が東日本のマルちゃん、西日本の日清であることがそのまま現れていますね。これは、マルちゃんの「
赤いきつねと緑のたぬき」シリーズ、日清の「
どん兵衛」シリーズでも同様の構図があります。
そして麺ですが、「麺づくり」が細麺なのに対し、「日清麺職人」はそれよりやや太いです。きちんと比べてみないとわからない程度の差なのですが、麺づくりが東京風の「中華そば」を意識して作られている感じがします。年配の方にとっては、この「麺づくり」の麺の細さに郷愁を憶えることがあるのかもしれません。
左:麺づくり 右:日清麺職人
実際食べ比べてみると、両商品には見た目以上にいろいろと違いがあることがわかります。
「麺づくり」は、麺の細さと縮れが相まってボソボソとした印象で、醤油の勝ったスープを含め、まさに東京中華そばそのものの印象を受けます。それに対し「麺職人」は、「麺づくり」と比べるとモチモチ感のある麺で、スープはダシの甘さが際立つと共に脂が浮いていて濃厚感があります。私を含め20〜30代世代の人だと、10人いれば9人は「麺職人」の方がおいしいと感じると思います。麺のモチモチ感、スープの味のインパクトともに「麺職人」の方が派手で、「麺づくり」はとても地味な味です。ただ、年配の方には「麺づくり」を好む人が多いのかもしれません。味は単調に感じますが、醤油ラーメンの元祖といえるような味わいがあります。これは私の勝手な憶測ですが、まず王者「麺づくり」の東京中華そばテイストが先にありきで、日清食品がそれに何とか対抗しようと「麺職人」で対極的なテイストを加えたと考えられます。両方食べ比べて初めてわかることだと思いますが、同じノンフライ麺の醤油味とはいっても、両商品は明らかに対極関係にあるといえると思います。
食べ進めていくうちに、ある重大な変化が起こることに気づきました。私にとって麺の一口目のインパクトではモチモチ感のある「麺職人」の麺の方がおいしかったのですが、時間が経つにつれ「麺職人」の麺はノビてまずくなってくるのです。それに対し「麺づくり」の麺は、時間が経ってもノビは最低限に抑えられています。味と同様に、「麺職人」の麺は若い人が速攻で食べ切るのに向いているのに対し、「麺づくり」の麺は年配の方がゆっくり食べるのに向いているのではないでしょうか。このあたり、偶然の産物なのか、狙っているのか定かではありませんが、「麺職人」の一口目の
モチモチ感と、「麺づくり」の
ノビてからのおいしさどちらも素晴らしいですが、「麺づくり」の時間変化の少なさは特に凄いと感じました。
最後にカロリーについて。普段はカロリーのことなど考えていたらこんなブログ書いてられないので目を瞑って見ないようにしているのですが、今回は敢えて書きます。なぜかというと、「麺づくり」のカロリーの低さが特筆ものだからです。カップ麺は栄養価が低い割にカロリーが高いことで敬遠されがちですが、「麺づくり」は300キロカロリー大きく下回る
272キロカロリーです。「麺職人」も313キロカロリーでカップ麺としては相当低いのですが、ここは「麺づくり」に素直に拍手でしょう。この点も、カロリーが若い人より気になる年配の方に優しい商品ですね。
結論:
私自身が自分で買って食べるなら、味のこってり感と麺の食感で「麺職人」を選びますが、製品としてどちらが優れているかといえば、時間変化の少ない麺とカロリーの低さを考慮して
「麺づくり」の方が一枚上ではないでしょうか。「どちらがうまいか?」という命題とは少し離れる結論ですが、どちらも醤油味のカップ麺として出色のデキにあることは間違いありません。
オススメ度
東洋水産「麺づくり 鶏ガラ醤油」★★★★☆☆☆☆☆☆(4)
日清食品「麺職人 醤油」★★★★★☆☆☆☆☆(5)
製品としては「麺づくり」が上だと思うけど、私の味の好みは「麺職人」なので。どちらも高レベル!
東洋水産HP:
http://www.maruchan.co.jp/
麺づくりHP:
http://www.mendukuri.com/
日清食品HP:
http://www.nissinfoods.co.jp/
日清麺職人HP:
http://www.menshokunin.jp/
次回比較は「とんこつ」。そこには極端な優劣の差が!いつ更新するかわからないけど請う御期待!